半世紀前は家電製品は「高嶺の花」、電気釜に驚き、
「街頭テレビ」に人々が群がった。
しかし現代では家電製品が当たりまえ、どっぷりと頼りきっている。
 ところが結構乱暴に扱っている場合もある。
故障すれば「電気屋やメーカーへ頼めば直してくれる」
勝手に「寿命と思い買い替えてしまう」と、たやすく考えるのが普通である。
また、使い方の不備からの事故もある。
その製品を理解して正しく安全に大切に優しく愛情をこめて使用して頂きたいものである。
 このページは永年販売や修理に携わる者として日常のなかで特に気になった事を記録していきます。
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【今どき珍しい超重量級大画面の37インチ4:3ブラウン管テレビ】

今までかなりの台数のテレビ達と関わってきたが、37インチのCRTは初めてだった。
今は「シーテックジャパン」に名称が変わったが、「エレクトロニクスショー」の時代に晴海の展示会場で「旭硝子」のブースで40インチのバルブの試作品の展示があった。
これはCRTの製品ではなく、透明のガラスのみであったが、とにかく大きく度肝を抜かれたのを覚えている。

今回の37インチの製品は1986年製のビクターのモニターテレビ「AV-M 370」で資料は見つからなかったが、
とにかく重く二人では持てない、90kg程はあるだろう。

まず、息を吹き返すため、作業開始・・・・・

 後ろの32インチの液晶テレビと比較のため上に乗せた14インチが本当に可愛いく見える↓ 

中はガランとしている
CRTは三菱電機製110度偏向のため奥行きは短い
厳重にコーン部全体を鉄板で防磁シールドを施してある。
ラスター出ず。
2.5A保護ヒューズ断。
水平回路は異常なし。

電源回路レギュレーター2SC3336の不良と断定。

基板シャーシーと前面操作スイッチパネルがケーブルで連結されている。
大型の放熱板に取り付けられている。
日立製の2SC3336は完全に導通状態になっている。
中が広いので作業はやり易い。

日立製の2SC3336は入手不可能のため
日立製の2SC3365にて交換となった。

息を吹き返して元気に映ってくれた。
良かった!
アナログチューナー部は外付けで
専用台に格納してある。

音声アンプもチューナーも入力切替も立派な贅沢な造りである。

音量、音質ともすばらしい。


【塵も積もれば・・・】

修理でお預かりした2001年製の東芝カラーテレビ25ZS12
開けてびっくり、これだけ埃の積もったものは珍しい。
見事だったのでシャッターをきってしまった。
まさしくスパークすれば着火寸前の状態である。
別の見方をすれば今まで一度も修理をしていないことになる。
また埃の多いご家庭とも言える。

棉埃が一面に積もっている

ブラウン管のアノードキャップ周辺は2センチほど積もって盛り上がっている
リークすれば確実に燃える

ブラウン管の基板周辺もすごい
結構発熱の激しい箇所で心配
電解コンデンサーが埋もれている
フライバックトランス周辺も危ない

【地域電気店の存在感の欠落か・・・】

遠く広島県から引っ越してこられた一見のお客様から電話で「外国製の電気ストーブを修理して欲しい」と依頼があった。
詳しく聞いてみると「ペットがコードをかじって電線が露出している」とのことで、電話帳から他店に何軒か電話したが断られたそうで、最後に当店への相談となった。
早速持参していただいて、噛み切った部分のコードを切断して差込のキャップを交換して完了した。
作業自体は簡単でとりたてて書くこともないが、
お客様にとっては大変困られたご様子であった。

昨今の流通形態は「購入は大型量販店で」 「修理は地域店で」と平均的なパターン・・・
当店では地域密着型経営で技術力と機動力そして安心、満足、をモットーに地域貢献に徹している。

しかし、現在では、そのような地域店が少なくなっている、残念なことだ。

ペットがかじってテーピングしたところを30cm程切断する

ひどいことになっているが、多分コンセントからはずしてあったようだ

平型キャップ
ねじ止め式


【外国製の高級照明器具の電球交換】

お得意様の外国製のステンドグラスの超高級のペンダント型の照明器具(推定50万円)の電球交換には、いつもヒヤヒヤしながらの作業になる。
そこで今回、東芝から新発売のLED電球(1個1万円)を採用することになった。
現場写真はないが交換前の点灯テストをしたが、普通電球と違い全長の半分以上のスカート部分に回路部品が封入されているので光が上部には減少する。
密閉器具に使用できるので使いやすい。
しかし、従来は高所や連続点灯で交換時のリスクの伴う環境における対応には大変ありがたい商品である。
それと、エコ対策においても申し分がない。
需要がのびれば価格ダウンも期待できるかも・・・

さすがに1個1万円のたかが電球といえどもパッケージも電球の作りも「高級感」があふれている。

クローム鍍金のリングが装着。
裸電球でも十分デザイン性がある。

電球色タイプをスタンドにて点灯テスト、LEDは立ち上がりが早い。

【黄色の「もち」になる餅つき機の修理】

東芝の餅つき機1998年製PFC-20BM「一応普通につけるが、白いはずの餅が黄色の餅になってしまう」と言うことでお預かりした。

ボイラー部の亀裂を目視で確認。
水が浸透してシャフトの錆びが蒸気に混じってもち米を着色している事が分かった。  

この機種は分解に結構手間がかかる。

新しいボイラー部をセット(裏側)
プーリーとベルトを取り付け
筺体にセットする
筺体上部を取り付け
完成

【落下PC修理・続編】

例の一時修理中断中の落下PC DyuaBook DB55C/4CAで液晶ケーブルの焼損のためパーツを探していたが見つからず、DyuaBook DB60C/4RAで代用できると判断し、ジャンクPCから取り外したが、同一ではなかったので、液晶パネルごと交換した。

DB60C/4RAジャンクPCから液晶パネルを取り外す
ケーブルの形状が異なるがコネクターは同じ
しかしヒンジ枠が微妙に違う
ジャンクの60Cのヒンジ片方が根元から折れていたので仕方なく、パネルを止めるビス穴をあけ替える事になる、左が55Cで右の60Cに合わす
穴あけして収まって動作確認
下部が破断していたパネル枠を内側から接着力の良いテープで補強して何とか形になる
あまり乱暴に開閉できない


【デフラグ効果】

自分使用の自作PCが起動と終了が遅くなった気がするので、しばらくおこなっていなかった「デフラグ」をやってみた。4時間弱かかったが、やはり効果があったようだ。

上側の赤色バーが最適化前の断片化されたファイルでバラバラに散らばっている↓
約4時間弱で最適化が完了した 随分スッキリと並び変わった↓
最適化のレポートを2009.02.11として保存しておいた↓


【JBLスピーカーの修理】

20年前に当店よりご購入頂いたJBLスピーカーS101永年の使用と経年劣化で30cmウーハーのコーンのウレタンエッジがボロボロに破れ剥がれたので、修理の依頼があった。
エッジの張り替えを提案したが、調べてみると、ダンパーもコーン紙から剥離していたのでスピーカーユニットの交換となった。
しかし、現在JBLではスピーカーユニットの販売はしていない様子なので、
結局Fostexの30cmウーハーで交換を行った。

交換作業を終了して音出しを行ったが堅めの低音であった。

修理前の状態
L側のエッジなしの無惨な姿
R側 お客様がボロボロのエッジを全て
取り去ってしまわれた
何とも言えない情けない形
JBLも台無し
こんなにきれいに収まった
見違えるようになった


【あの懐かしいアンプ】

往年の名機NEC A-10 現在では完動品はあまり見かけなくなった。
あるお方から修理依頼があった。
動作は異常ないが、電源の表示ランプが点灯しないとのことでお預かりした。

トップの写真は修理して点灯を確認したところ
緑色のLEDが完全に消えていた
とにかく超重量級のアンプ
使用部品もでかい
6角レンチでノブをはずし、前面パネルを取り外す
底部の基板群
白色の半透明の電源スイッチノブの後ろから緑色LEDで照らしている
LEDを取り出す
新しいLEDを半田付け
点灯試験
前面パネルを取り付けて光具合を確認
なかなか格好良くなった


【落下PC修理可能か?】

東芝DynaBook DB55C/4CA OSはWin Me 以前から何度か落下の模様、今回ついにダウン
症状 ●電源スイッチ陥没 ●液晶パネル枠破損 ●ヒンジカバー破損 ●その他

とにかく破損状態のままで、電源マイクロスイッチを直に押して立ち上げるが起動せず、セーフモードで起動させる。
しかし、画面サイズの設定が出来ない、東芝のHPからディスプレーのドライバーをダウンロードしてインストールの結果1024×768で何とか正常な画面になる。
ディスプレーの開閉により画面が出たり消えたりする。
直角以上にすると消える、微妙だ。
どうやら液晶のフレキケーブルの接触不良のようだ。
そのうちに液晶パネルの左下部分から発煙しだした。

以下は分解の模様

発煙したため画面は出なくなったので液晶パネルのベゼルを外し天板と分離した

どうせ割れているので簡単だ

見事に割れている
間のフレキシブルケーブルが見える
破片がバラバラ
ケーブルを調べる
やはり穴があいていた

今日はここまで・・・


【作業時間短縮になった液晶パネル交換】

東芝32H3000でバックライト不点灯の故障で、この機種のIPSパネルはインバーター基板が組み込みになっているためパネル交換になった。
メーカー保証期間内のためSSサービスマンが交換を行った。
以前の機種に比べてかなり楽になっている。

スタンド(脚)を取り外す
画面を下にして置く
後面カバーを取り外す
ビスの数は約20個
基板シャーシー部のものとサイズが違うので別に置く
基板シャーシーのビスは短いもので別に置いておく
基板のコネクターを数カ所外す
基板シャーシーを取り外し別に置く
写真上のビスが後面カバー用
写真下のビスが基板シャーシー用
サイズが違うので別々に置く
液晶パネルを取り外す
外枠だけになる
交換用のパネルを取り出す
パネル表面の保護フィルムを取り外す
パネルを装着する
基板シャーシーを乗せてコネクター類を慎重に差し込む
この時点で忘れている箇所がないか点検して後面カバーを装着前に電源を入れて動作を確認する
後面カバーを取り付ける
スタンドを取り付ける
完成(所要時間約30分)


【短くなった?クリーナーホースの疑問】

続きになるが、何故ホースが短く感じられたか錯覚は別として、まじめに考えて結論として、考えられるのは、使用中に短く感じられたとすると、修理後はモーターの回転数が上がり吸い込みが強くなったため、比較的柔らかめの日立のホースでは10%位は縮む可能性がある。
修理前はカーボン摩耗で吸い込みがかなり弱かったようだ。
しかし、ホースの色が黒ずんでいたのは原因不明である。


【そんなこと言っても】

他店で購入して2年の日立クリーナー[CV-PJX9E2]を持ち込まれたので修理を引き受けた。
とにかく早く直して欲しいとのことなので早速とりかかった。
パワーブラシは回転するが本体のモーターは全く動作しない。
分解するとやはりカーボン刷子の摩耗、両方とも1cm以下になっている。
しかし2年の使用では減り過ぎである。
とにかくカーボンを交換して、お渡しした。
日立のクリーナーは分解が非常に楽で他社も見習って欲しい。
ここまでは良かったが、話しはこれから・・・・・
奥様から電話がかかってきた、「直していただいたけれど、ホースが短くなって、しかも色も黒くなっているので他のものと間違っていませんか、もっと白かった」と???
入れ替わるにもその時、日立のクリーナーは無かったので「あり得ないことです」としか言えなかったが・・・・・

2年の使用では減り過ぎである原因はペットを飼っておられるため普通の3倍は使っておられるようであった。
なんとも後味の悪い結果であった。


【エアコンの空清ユニット】

2001年販売の東芝エアコン「大清快」RAS-255UDRで運転中に空清ランプが点滅する不具合があり搭載の電氣式空気清浄機ユニットを洗浄乾燥したり新しく交換しても1年間は異常なく使用出来るがまた再発する。
と言う故障が数件あった。
そこで、原因追及のため、空清ユニットを分解して詳しく調べてみた。

2001年東芝エアコン「大清快」RAS-○○○UDR等に搭載の電氣式空気清浄機
電氣式空気清浄機ユニット
←枠と分離
←接触片の錆を入念に磨く
←接触片の錆を入念に磨く
←接触片の錆を入念に磨く
←コネクターの接触片の緑錆
洗浄後十分に乾燥して防錆処理をして組立、本体に装着し試運転の結果動作良好を確認した。その後も正常。
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