レトロラジオ再生工房は永年培った
新旧の技術経験で休眠ラジオを再生させ
昔の文化が甦り現代生活の中で輝かせます。

 今までに手がけた一部を紹介いたします

出来るだけ初期のままの構成を維持したいところですが部品の調達や安全基準の問題で異種の真空管や部品の使用により回路構成の変更改造などが必要になります。

◆1969年製COLUMBIA STEREO DSC-858TFの修復修理


奈良市在住のご依頼者の数々の思い出の詰まったステレオ電蓄ですが、故障のため、永年の間テレビの代替わりになっていました。
今回ご縁があり、修復修理をさせて頂くことになりました。

1969年製44年前のCOLUMBIA オールトランジスタ大形STEREO DSC-858TFの修復修理の過程を公開致します。

                                          完成 2013.05.31


 


電源が入りません。



 

 

 

シャーシーはプリント配線で比較的コンパクトに纏められています。



長い年月使用されていません、理由は故障したまま、テレビの台になっていました。
ホコリは綿ホコリようなものでなく、色から察せられるように土ホコリのようですが、
こびりついている感じですから、簡単に取れませんので絵筆などでこすりながらクリーナーで吸わせます。

各部点検しましたが、電源が入らない原因はどうやら、このシャーシー内ではないと断定しました。
調べた結果、レコードプレーヤーに問題を発見しました。
このプレーヤーは「レコードを聴きなから就寝しても、最後で自動的に全体の電源が切れる」事になっていました。
ところが、メカの経年劣化で、グリスなどが固形化してロック状態で、復帰しない為電源が入らない事になっていました。
そこで、メカを無理に電源の入る状態にして、とりあえず、アンプ部分の点検に入ります。
これで、電源は入りますが、スライド式のバリオーム、セレクトスイッチの猛烈な接触不良は先ほどの「土ホコリ」の影響と思います。

左上 スライド式のバリオームはRLが一つにまとまっていますが、何度も接点復活剤を噴射し、スライドを繰り返しますが中々良くなりません、根気がいります。
右上 この横置きのバリオームはバランス調整用ですが、3つの丸い開口部からホコリが入りやすかったのでしょう、かなりのガリオーム状態です。
左下 選局のバリコンも接触不良です。ある位置で起きます、根気よく同様の対応をします。
右下 電源ヒューズは新品と交換します。ヒューズホルダーは磨きます。
同時にRLのパワートランジスタの保護用ヒューズも交換します
これで、ラジオの音出しは出来ました。

次は問題のレコートプレーヤーの修理です。

先ずモーターの吊り下げクッションゴムはやはり、凄い経年劣化です。

前回も実施したとおり、ゴムブッシュを3ヶ所交換して、注油を施し、メカも分解出来るところはいいのですが、一旦バラスと組み立てが出来ないヶ所は潤滑剤などで対応します。

この部分の動作のタイミングに遅れが出るようです。スプリングの戻りが鈍いようです。

 

アイドラー、モータ軸、ターンテーブル軸受けに注油

ターンテーブルの回転に成功して、レコードの再生が出来ました。

MMカートリッジは良好です。しかし、どうしても「オート機構」が正常動作しません。

手動で使用することとします。

スピーカーは密閉式です。水濡れしたのでしょうか、崩れていますのでボンドで修正します。

全面に吸音材が貼ってあります。

右スピーカー
左スピーカー
左上 以前に何らかの状態で後ろに大量の水がかかり、そのままで、パーティクルボードにしみ込み、荷重がかかり、底板が脚部の触部が陥没していますので当て物をしてボンドで固めました。
右上 「天板にテレビを置いていますので少し低くして欲しい」とのご希望で、 脚を6.5cm縮めました。
パーティクルボード底板後部の角を補強のためアルミアングルを取り付けました。
左下 角が崩れてきています。
右下 脚部固定金具の片方が欠損していましたので、取り付けしました。

全高が6.5cm 低くなってテレビが見やすくなります。

梱包後の横幅は約1700mm

総重量70kg

奈良市のマンション4階から、引き上げ時は、大きすぎて、エレベーターに乗せることが出来ず、階段から人力でしたが、納品時は、安全を考慮して、エレベーターに乗せることにしました。
縦置きにするため、梱包の必要があります。開梱も簡単な方法を考えて梱包しました。  
納品に伺った者の話では、楽に安全に搬入出来て、
お客様から「丁寧に梱包して戴いて・・・」とおっしゃっていたそうです。
諦めていたご愛用の電蓄が復活して、懐かしいレコードを試聴されて、
大変喜んでおられたそうです。

後で聞いた話ですが、ご愛用者のご主人は思い出に浸りながらステレオの前で3時間ぶっ通しで、楽しんでおられたそうです。

休日返上で取り組んだ老朽機との別れに一抹の寂しさがこみ上げてきます。



真空管ラジオの修理ならどんなに古い製品でもご相談ください。
どうしても修理が不可能な場合はレトロラジオの雰囲気を残しながら、改造をいたします。
「レトロラジオ再生工房」が大正、昭和のロマンを復活させます。
ご家庭に年代物のラジオなどがございましたら、ご連絡をお願い致します。真空管などが紛失していても、代替えの真空管で間に合う場合があります。
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